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更新日:
2025年8月5日
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◎高岩寺(こうがんじ)(2025年8月10日)
「高岩寺(こうがんじ)」は、東京都豊島区巣鴨にある曹洞宗の寺院です。山号は萬頂山で本尊は地蔵菩薩(延命地蔵)です。一般には「とげぬき地蔵」の通称で知られています。
元々は1596年(慶長元年)に集福寺(埼玉県熊谷市にある曹洞宗の寺)の五世、扶嶽太助(ふがくたいじょ)和尚が神田明神の東側に創建したのが始まりだそうです。
1657年3月2日〜4日(明暦3年1月18日〜20日)に発生した火事(明暦の大火)によって全焼してしまったため、下谷屏風坂下(現在のJR、上野駅前の上野七丁目、岩倉高校敷地あたり)に移転したそうです。この時、初代の「洗い観音」が寄進されたそうです。
1891年(明治24年)に東京府の告示によって巣鴨に移転しました。1945年(昭和20年)には空襲によって高岩寺の建物は全焼してしまったそうです。この時、本尊霊印は西巣鴨の清巌寺に安置されたそうです。終戦後、1946年(昭和21年)に仮本堂が建設されたそうです。
1957年(昭和32年)に現在の本堂、地蔵殿が完成したそうです。本堂の設計は東北大学教授の横山秀哉氏でした。伝統的な木造寺院を画期的な設計の鉄筋コンクリート建築で再現したことが評価され、2009年(平成21年)1月、国の登録有形文化財となりました。
そして同年4月14日に本尊霊印が遷座されたそうです。本尊の地蔵菩薩像(延命地蔵)は秘仏とされ、非公開です。本尊の姿を刷った御影(おみかげ、縦4センチメートル、横1.5センチメートルの和紙に地蔵菩薩立像が描かれている)に祈願、またはその札を水などと共に飲むなどしても、病気平癒に効験があるとされているそうです。
1992年(平成4年)11月27日に初代洗い観音が隠退され、二代目洗い観音が開眼したそうです。洗い観音とは、境内に立つ石造の聖観音(しょうかんのん)像のことです。自身の治癒したい部分に相応する観音像の部分を洗う、または濡れタオルで拭くと利益があるそうです。かつては像の表面をタオルでなくたわしで擦っていたため、摩耗が激しく、2代目の像が製作されました。現在の像は彫刻家、八柳尚樹の作です。
・とげぬき地蔵のいわれ
高岩寺が上野屏風坂下にあった時代、1713年(正徳3年)に江戸、小石川に住む武士で高岩寺の檀徒、田付又四郎の妻は地蔵菩薩を篤く信仰していたものの、出産後に重い病を得て床に臥し、手足は竹のようにやせ細ってしまったそうです。医師の治療も甲斐がなく、どうしようもない状態だったそうです。又四郎は、妻が深く帰依する地蔵菩薩におすがりするほかはないと、毎日、一心に祈願を続けていたそうです。すると、ある日の夜、又四郎の夢に一人の僧が現われ、「私のすがたを一寸三分に彫刻して川に浮かべなさい」と言ったそうです。又四郎が『すぐにはできない』と答えると、「では印像(いんぞう)を与えよう」と言われ、夢から覚めたそうです。又四郎が不思議な夢だと思いつつ、ふと枕もとを見ると、小さな木片があったそうです。その木片は地蔵菩薩の姿がある「霊印」だったそうです。
そこで又四郎はこの霊印に朱肉をつけて宝号を唱えつつ、一万体の紙片の「御影」をつくり、両国橋から隅田川に浮かべ、帰宅したそうです。すると病床の妻が夜中に又四郎を呼び、「今、枕元に死魔が現れたが、お坊さんが杖でつき出すのを見ました」と言ったそうです。その後、重かった妻の病はみるみる快方に向い、無病になったそうです。
この霊験に感心し、又四郎から地蔵菩薩の「御影」を授かった西順という僧がいたそうです。1715年(正徳5年)のある日、西順が出入りする毛利家の屋敷で、女中があやまって口にくわえた針を飲みこんで苦しんでいたそうです。そこで西順が懐中より御影を取り出し、水と一緒に飲ませたところ、地蔵菩薩の御影を誤飲した針が貫いた状態で吐き出されたそうです。
これらの話は又四郎が1728年(亨保13年)に自ら記し、霊印とともに献納した時の霊験記の抄録だそうです。
ちなみに高岩寺ではこの霊印を「本尊」として本堂、地蔵殿に祀り、和紙に霊印で印じた「御影」(おみかげ、おすがた)を広く参拝者等に授与しているそうです。御影は病を治し、針を抜いた本尊延命地蔵菩薩そのものであり、昼夜携帯し、あるいは体の痛いところ、よくなってほしいものに貼るなどしてもご利益があるそうです。いつしか「針抜き」が「とげ抜き」となり、針のみならず「心のとげ」やさまざまなとげを抜く地蔵菩薩として江戸中に広く知られるようになったそうです。
・山門
紅白の提灯は2020年(令和2年)に完成、京都の高橋提灯製だそうです。




・本堂、地蔵殿




・洗い観音

・小僧稲荷


・高岩寺(こうがんじ)
住所:東京都豊島区巣鴨3-35-2
電話:
営業時間:6時〜17時
定休日:無
料金:無
駐車場:
アクセス:JR、山手線、巣鴨駅から徒歩約7分
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