亀井戸水神社、亀井戸跡

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更新日:
 2019年4月26日



◎亀井戸水神社(かめいどみずじんじゃ)、亀井戸跡(2017年11月5日)
 「亀井戸水神社」は、香川県高松市鍛治屋町に鎮座する神社です。高松市随一の繁華街「瓦町」、県庁、市役所、国税局、中央公園などが建ち並ぶ、高松市の政治、経済の中心に鎮座しています。
 1631年頃にこの地を治めた生駒駒高(いこまたかとし)は、姻戚の藤堂氏(津藩主)のもとから派遣された西嶋八兵衛(にしじまはちべえ)に依頼し、高松市内の治水工事を行いました。当時、高松市街を流れる香東川は、香川町大野付近で分岐し、東西に分かれて流れて、それぞれ瀬戸内海に注いでいました。東側は、高松城下に近く、度々、氾濫していたことから、東側の流れを堰き止め、西側の流れ1本に改変しました。これによって東側の川の跡地は豊富な伏流水を持つ広い土地になりました。しかし、これにより水源がなくなったことから、城下町の給水源として給水池や井戸を造営しました。
 生駒氏に代わって1642年(寛永19年)5月に高松藩の藩主となった松平頼重(まつだいらよりしげ)は高松城下の飲料水が乏しくなるのを危惧し、1644年(正保元年)に水源7ヶ所を選び、土管、木樋、竹管を埋めて水道を建造しました。これらは大井戸、今井戸などと呼ばれ、亀井戸も、その内の1つでした。その構造は、地面を掘って石垣で周りを固め、涌水や地下水を井戸に溜めておき、土管や木樋(もくひ)、箱樋(はこどい)、竹樋(たけひ、たけどい)などで作った配水管を地下約1.5mの深さに埋設し、そこから侍屋敷や町屋などの井戸まで水を導くものでした。この高松城下の上水道は、我が国初めての本格的な上水道といわれており、江戸の玉川上水より9年も早かったそうです。
 松平頼重は、この井戸の傍に水神社を奉り、亀井戸の神として創建したのが「亀井戸水神社」の始まりです。御祭神は水波能売神です。
 天保年間(1830年〜1844年)頃に描かれた「高松新井戸水本並水掛惣絵図」によると、亀井戸は南北が61.7m、東西が168mもある大きな池のような貯水池でした。亀井戸は、湧き水の出る穴が「甕(かめ)の形」をしていたので、「甕井(亀井)霊泉」と呼ばれたそうです。また、現在の亀井町という地名の由来にもなりました。1854年(嘉永7年)に刊行された「讃岐国名勝図絵」には亀井戸の水源を守る水神社が描かれているそうです。
 2001年、「亀井戸水神社」の場所が高松丸亀町商店街G街区第一種市街地再開発事業の敷地に指定され、2010年春には社の一切が撤去されました。2012年4月には亀井戸跡も含めたこの一帯に再開発ビルが完成し、これによって「亀井戸水神社」は現在地に移転して再建されました。「水神様のお祭り」といって盛大に催されていた亀井戸水神社の水神祭は、毎年7月6日に開催されています。



















・亀井戸水神社(かめいどみずじんじゃ)、亀井戸跡
 住所:香川県高松市鍛冶屋町5-7
 定休日:無
 料金:無
 駐車場:無
 アクセス:ことでん、瓦町駅から徒歩約10分