佐田沈下橋、今成橋

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更新日:
 2020年11月25日


◎四万十川(しまんとがわ)、佐田沈下橋(さだちんかばし)、今成橋(いまなりはし)
 四万十川(しまんとがわ)は196kmにわたる四国最長の大河です。その四万十川の「源流点」は、高知県高岡郡津野町の「不入山(いらずやま)」です。「不入山」は、四国カルスト県立自然公園の東南に位置する標高1,336mの高峰です。源流域には津野町の北部、梼原町などが含まれ、四国カルストや天狗高原、四万十源流の森など、四季折々の大自然と景勝にめぐまれた観光ポイントがあります。
 四万十川の正式名称は「渡川(わたりがわ)」だったそうです。「土佐の小京都」と呼ばれ、応人の乱以降、室町時代から発展した中村の町(現、四万十市)は、古来から九州との交流があったそうです。その九州のある西方からやってくると、まず「向川(現在名:中筋川)」があり、その次の「渡川」を渡ると中村の町で、さらに東側には「後川」があります。この位置関係から、古くから「渡川」と呼ばれていたそうです。「四万十川」とは元々、渡川上流部の支流、四万川と中流部の支流、十川を指す名称だったそうです。
 1896年(明治29年)の旧河川法によって、1928年(昭和3年)11月1日に「渡川」が法律上の公式名称に採用されました。それ以降、「渡川」と呼ばれており、1964年(昭和39年)の新河川法でも「渡川」として登録されています。
 ところが1983年(昭和58年)9月12日にNHKが「土佐・四万十川 〜清流と魚と人と〜」という特集番組をテレビ放送し、「日本最後の清流・四万十川」と紹介したところ、「最後の清流」ブームが起きたそうです。その結果、日本中に「四万十川」の名前が知れ渡り、また、全国的に有名になりました。これをきっかけとして地元住民が強く要望した結果、1994年(平成6年)7月25日に「四万十川」と改名されました。河川法の一級河川名称の変更は初めてのことで、「四万十川」が「日本最後の清流」として全国的に有名となり、認知されているという事実を認めた結果だと考えられます。





 四万十川の「沈下橋(ちんかばし)」とは、増水時に川に沈んでしまうように設計された欄干のない橋のことです。大洪水で橋が水中に「沈下」することを想定し、水の抵抗を受けにくくするためや、欄干があることにより木などが引掛って水の流れが悪くなることを防ぎ、更なる川の氾濫を避けるために、欄干がない橋を架けています。
 「沈下橋」は四万十川の代名詞のように取りあげられることがある「沈下橋」ですが、「潜水橋」、「もぐり橋」、「沈み橋」などと呼ぶ地域もあり、実際には日本全国に散在しているそうです。1999年(平成11年)に高知県が全国の一級河川及び支流を対象とした沈下橋の保存に関する調査を実施した結果、全国に410の沈下橋が現存していることが分かったそうです。高知県以外では三重県、徳島県、大分県、宮崎県に多くあることが分かったそうです。また、その呼び名は「潜水橋(せんすいきょう)」が最も多く、「もぐり橋」が続き、「潜没橋(せんぼつきょう)」や「潜流橋(せんりゅうきょう)」、「沈み橋」という県もあったそうです。同時に行なった調査によると、保全の動きや保全計画は他府県にはなく、沈下橋は徐々に撤去の方向にあるようです。
 四万十川には本流、支流を合わせて47の沈下橋があるそうです。いずれも、現在でも生活道として利用されており、地元の人にとっては無くてはならない重要な橋だそうです。四万十川本流の沈下橋のうち、一斗俵沈下橋(旧、窪川町)と里川沈下橋(旧、十和村)を除いた全てが、昭和30年代以降に架設されているそうです。これは流域の交通手段が、それ以前の筏、センバ舟、瀬舟などの水運から、車やトラックなどの陸路に変わったことが原因だと考えられます。高度経済成長期を迎えインフラ整備が急がれる中、橋脚が低く、欄干がなく、橋長も短い沈下橋は、建設費を低く抑えることが出来たため、高知県内の河川で多く採用されたようです。その後、いくつかの沈下橋は取り壊されたり、普通の橋になったりしているようです。
 その四万十川にかかる沈下橋の中で中村市街地に最も近いのが「佐田沈下橋(さだちんかばし)」です。通称、「佐田沈下橋」ですが、正式名称は「今成橋(いまなりはし)」だそうです。土佐くろしお鉄道、中村駅から車で15分くらいの場所です。県道340号線沿いに専用の駐車場(無料)があります。1972年(昭和47年)に建設され、長さは291.6m、幅4.2mです。







・佐田沈下橋(さだちんかばし)
 住所:高知県四万十市佐田
 駐車場:有
 アクセス:土佐くろしお鉄道、中村駅より車で約15分