難波田城公園

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更新日:
 2013年4月28日


◎難波田城公園(2013年4月28日)
 難波田城(なんばたじょう)は、中世に富士見市を本拠に活躍した難波田氏が15世紀後半に築いたと言われています。難波田氏は、桓武平氏より出た武蔵7党の1つ、村山党に属した金子氏の一族です。鎌倉時代に難波田氏の祖と言われる金子六郎家範(いえのり)の子、高範(たかのり)が当地を与えられ、地名を苗字として館を構えたのが始まりと言われています。
 難波田氏の嫡子は代々、小太郎と抄紙、律令制下の警察機関である弾正台の官職、弾正忠(だんじょうちゅう)を得て、代々、弾正を称するようになったと言われています。
 室町時代中期に応仁の乱(1467年)が起こり、武蔵国では古河公方と関東管領上杉氏が対立し、東西を二分して支配するようになりました。さらに小田原を本拠地とする北条氏が相模を征服し、勢力圏を武蔵に拡大、進出の機会を狙っていました。難波田弾正憲重(のりしげ)は、この頃、扇谷上杉氏の重臣として、松山城の城代を務めていました。難波田城は、難波田氏の居城であると同時に、扇谷上杉氏が江戸と川越にある城同士の情報伝達をする時のつなぎの役目もありました。さらに、荒川流域を警備する前線基地となる機能も兼ね備えていました。
 天文15年(1546年)、北条氏康の奇襲で有名な河越夜戦で難波田弾正正直、扇谷上杉朝定らが討ち死にし、主家の扇谷上杉氏は滅亡、難波田氏は主と城を失いました。これにより難波田の地は小田原北条氏の家臣、上田周防守左近(すおうのかみさこん)の知行地となりました。上田左近は松山城の城主、上田朝直(ともなお)の一族で、難波田錠を小田原北条氏領国の松山王の支城として縄張りを広げ、城郭を改築していきました。
 天正18年(1590年)、豊臣秀吉が小田原北条氏を攻め、松山城は前田利家によって攻め落とされました。城主の上田朝直とともに難波田憲次(のりつぐ)は興産、前田の手勢となり、同時に上田左近の居城、難波田城も落ち、以後、廃城となりました。
 難波田城は荒川低地の一角に築かれた平城で、規模は5ヘクタール以上と推定されています。現在、城跡は富士見市の発掘調査後に「難波田城公園」として整備されています。富士見市教育委員会の発掘調査によると、古図とほぼ同様に三重の堀と本郭を中心に郭が同心円状に配置され、建物跡や倉庫跡が発掘されたそうです。昭和36年(1961年)、埼玉県旧跡に指定されました。
 難波田城公園は、敷地面積約17,240平方メートルの歴史公園で、この貴重な文化遺産を保存し、活用することを目的に、その一部を整備し、平成12年6月にオープンしました。公園内は、敷地中央の難波田城資料館を挟んで東西に細長く、東側が難波田城の姿を復原した「城跡ゾーン」、西側が市内に建てられていた古民家を移築復原した「古民家ゾーン」に分かれています。
 「城跡ゾーン」は、発掘調査の成果と古城図を基に、戦国時代の難波田城の曲輪や水堀、土塁が復原されています。水堀には花菖蒲や水蓮などの湿性植物が植栽されており、四季折々の景観が楽しめます。また、コイやメダカ、ドジョウなどの水棲動物が生息しています。
 「古民家ゾーン」は、明治初期に建てられ市指定文化財である古民家2棟と長屋門が移築復原されています。穀蔵や文庫蔵、納屋などの付属屋を新築し、富士見のなつかしい農家の風景を再現しています。穀蔵では、郷土芸能や古民家復原のビデオの視聴もできます。また、地域交流施設「ちょっ蔵」も併設され、地元農産物や来園記念品などを求めることができます。
 資料館では、難波田氏に関することや富士見市の中世から現代までの歩みを実物資料や模型、映像などを通してわかりやすく解説しています。「古民家ゾーン」内の長屋門展示室では、「富士見のなりわい」をテーマに市内から収集した農具などを展示しています。



・追手門
 城の正面入り口の門です。冠木門に屋根をかけた棟門という形式の門です。













・旧 鈴木家 表門
 江戸時代に針ヶ谷村の名主を務めていた鈴木家の表門で長屋門形式です。長屋門は江戸時代には家の格式を示すものとして武士、名主、寺院などに建築が許されていました。詳細は不明ですが、明治時代中期以降に建てられたと考えられています。





・旧 大澤家 住宅



・穀蔵



・旧 金子家 住宅



・4月末頃は、藤棚が見ごろです。





・難波田城公園
 住所:埼玉県富士見市大字下南畑568-1
 電話:049-253-4664
 営業時間:9:00〜17:00
 駐車場:有
 アクセス:東武東上線志木駅東口から東武バス、富士見高校行き、「興禅寺入口」下車、徒歩3分